投稿カテゴリーについて
第45回医療情報学連合大会から、一般演題を募集する際のカテゴリー(区分)を「学術発表」と「実践報告」の2つに分けます。それぞれのカテゴリーで可能な発表形式は以下の通りです。
学術発表:口演発表、ポスター発表
実践報告:口演発表、ポスター発表、ハイパーデモ発表
演題を投稿する方は、投稿時にご自身の発表内容に合わせてカテゴリーと発表形式を選択してください。ただし、プログラム委員会が内容を確認し、投稿されたカテゴリーの変更(主に「学術発表」から「実践報告」への変更)や、発表形式の変更をお願いする場合があります。
大会プログラムでは、「学術発表」と「実践報告」の種別によってセッションを特に分けることはしませんが、各演題名の前に【学術】または【実践】と表示して区別します。
どちらのカテゴリーでも、原則として口演発表の時間は発表10分、質疑応答5分としてセッションを構成します。ポスター発表の具体的な形式(発表時間や方法など)については、演題数や会場の状況を考慮して、プログラム委員長が決定します。
「学術発表」について
「学術発表」カテゴリーは、日本医療情報学会の学術的な発展に寄与する内容を採択する方針です。提出された演題については学術的な観点から査読(内容の審査)を行い、優れた研究を評価します。このプロセスを通じて、将来的には国際学会での発表や英語での学術論文投稿につながるような研究を支援することを目指します。そのため、応募された全ての演題が採択されるわけではありません(100%の採択率を目指しません)。
【投稿時の注意点】
- 演題を投稿する際には、まず「簡易抄録」を提出していただきます。
* 和文の場合:和文1600字以内および英文400words以内
* 英文の場合:800 words以内
簡易抄録には、【背景】、【目的】、【方法】、【結果】、【考察】、【結論】の項目を必ず含めてください。
和文抄録を提出する場合は、英語のタイトルと、400~800 words程度の英文抄録も併せて提出することが必須です。 - プログラム委員会が簡易抄録を査読し、「一次査読」の結果(採択、再投稿のお願い、不採択)をお知らせします。プログラム編成の都合上、「再投稿」となった場合、修正に費やせる時間の制約上、「再投稿」は軽微な修正(minor revision)で対応可能な場合に限り、大幅な修正(major revision)が必要と判断された場合は「不採択」とします。また、内容が「実践報告」として発表する方が適切だと判断された場合は、「実践報告」カテゴリーでの発表を提案する可能性があります。
- 「再投稿」となった場合は、査読者からのコメントにどのように対応したかを説明する文書(Response Letter)を添えて、修正した抄録を再提出してください。プログラム委員会が「二次査読」を行い、最終的な採択・不採択を決定します。
発表形式(口演またはポスター)は、基本的には投稿者の希望を尊重しますが、発表内容やプログラム全体の構成を考慮して、希望とは異なる形式で採択をお願いする場合もあります。 - 「学術発表」では、「詳細抄録」の作成は必須ではありません(任意です)。これは、将来的に学術雑誌へ論文として投稿する際に、「二重投稿」(同じ内容を複数の場所で発表すること)とみなされることを避けるためです。詳細抄録は、学会の論文集においては査読(専門家による審査)を経ていないものとして扱われます。
論文集には、詳細抄録を提出した演題については詳細抄録を、提出しなかった演題については簡易抄録を掲載します。
なお、プログラム委員会の負担を考慮し、大会が設定した締切日までに詳細抄録の提出がなかった場合、特に催促は行いません。その場合は自動的に簡易抄録が論文集に掲載されます。- 「詳細抄録」の作成が推奨されるケース:
* 競争的資金(研究費など)の申請実績として、研究成果を公表したい場合
* 最終的に査読付き学術論文として発表する予定はないが、成果を公表・共有することに意義があるもの
- 「詳細抄録」の作成が推奨されるケース:
「実践報告」について
「実践報告」カテゴリーは、実務や教育等にかかる経験を共有する場とし、学術的な観点よりも、できるだけ多くの方に積極的に発表していただく機会を確保することを目指しています。学術発表のレベルまでには至らないが、日本医療情報学会の会員や医療情報技師の方々のスキルアップ、特にプレゼンテーション能力の向上を目的としています。
また、ハイパーデモは「実践報告」カテゴリーに分類されますが、ハイパーデモの開発の背景となる研究について学術的要素があれば、「学術発表」と合わせての発表をご検討ください。
【投稿時の注意点】
- 演題を投稿する際には、「簡易抄録」を提出してください。
* 和文の場合:800字以内
* 英文の場合:400 words以内
抄録の形式(構成)は特に指定しませんが、抄録の最初に「この発表で聴衆に最も伝えたいこと」をまとめた短い要約(ショートサマリ)を100字(または50 words)程度で記載してください。 - プログラム委員会が簡易抄録を査読し、「一次査読」の結果(採択、条件付き採択、不採択)をお知らせします。ここでの査読コメントは、単に採択・不採択を決めるだけでなく、抄録の内容をより良くするためのアドバイスや、発表に向けた助言など、発表者の学びにつながるような教育的な内容になるよう心がけます。
- 「条件付き採択」や修正依頼があった場合は、査読者からのコメントにどのように対応したかを説明する文書(Response Letter)を添えて、修正した抄録を再提出してください。プログラム委員会が「二次査読」を行い、最終的な採択・不採択を決定します。
発表形式(口演、ポスター、ハイパーデモ)は、基本的には投稿者の希望を尊重しますが、口演とポスターについては、発表内容やプログラム全体の構成を考慮して、希望とは異なる形式で採択をお願いする場合もあります。 - 「実践報告」では、「詳細抄録」の作成を原則として必須とします。 これは、現場での実践的な知見や経験を文書として記録・共有することで、他の医療機関や企業の実務担当者が参考にしやすくなり、医療情報学の実務的な側面のさらなる発展に寄与すると期待されるためです。
* 和文抄録:1600字以内
* 英文抄録:800 words以内
和文抄録を選択した場合は、さらに英語のタイトルと、400~800 words程度の英文抄録も併せて提出してください。
二重投稿について
詳細抄録はいわゆる「査読」を経ていないものとして扱われます。しかし、外部に公開されるものであること、また、今後学術論文を投稿する際には詳細抄録の内容が総合的に判断され、「二重投稿」と見做されるリスクがあることに留意してください。そのため、将来的に研究を発展させて学術論文として投稿する可能性がある場合は、詳細抄録の作成が任意であり、かつ作成した場合でも詳細抄録は外部に公開されない「学術発表」カテゴリで投稿してください。